昨今、急激に「HSP」という概念が、日本でも紹介され始めています。テレビの特集でも取り上げられていますし、書籍も多く出版されるようになりました。

 

「HSP」というのは、英語でHighly Sensitive Personの略であり、日本語ではよく、「ひといちばい繊細な人」「ひといちばい敏感な人」などと訳され、1990年代のはじめに、アメリカのエレイン・アーロン博士によって定義された名称です。同様に「ひといちばい繊細な子供」「ひといちばい敏感な子供」は、HSC =(Highly Sensitive Child)と呼ばれます。インターネットで「HSP, HSC」と検索してみると、セルフチェックもできますし、HSP/HSCの特徴も読むことができるでしょう。

 

私自身は、このウェブサイトを作った頃は、その概念をはっきりとは知りませんでした。ただ、この概念を知った今、改めて考えてみると、自分が悩んできたことや、このワークを通して克服した項目が、HSPの特性によるものであったと分かるようになってきました。今になってHSPの特性に目を通すと「ああ、まさに、かつての私のことだ」と感じることがあります。

 

そして、この数年間私のところに通ってくださっている生徒さんの中にもかなりの割合でHSPの方がいて、このワークを通して、自分のHSP的特性を見つめ直し、生きづらさを克服している方が多くいらっしゃいます。

 

私は、どちらかというと社交的で、初対面の方とお会いするのも大好きで、決して「内向的」というわけではありません。しかし、基本的にはHSPの傾向が強いので、その特性ゆえに自分のペースを保つことが難しいとは感じてきました。他人のムードや、気持ちがまるで自分のもののように入ってきてしまっていたので、とても疲れるのです。

 

このワークは、一言で言えば、「今の自分はどんな状態にあるのか?」と観察するスキルを磨くことです。HSPの傾向のある人は、刺激に対して反応しやすく、すぐに全身全霊で自分以外の方へと、注意を持っていかれがちです。

 

しかし、このワークを習得していくと、身体全体の緊張レベルが徐々に下がってくるため、小さな緊張や反応にも気付きやすくなります。また、アレクサンダーテクニークの基本でもある「インヒビション(刺激と反応の間に間を取ること)」を徹底して学んでいくので、次第に、習慣的反応をしそうになる瞬間を捉え、間を取り、自分をより良い方向へと導く思考(建設的思考)を選択することができるようになります。

 

「HSP脳の特性だから、疲れ切ってしまっても、他人の気持ちが入ってきても、仕方がない。自分でできることは、疲れた後に良く休むことくらいかな。」と思って諦めていた方も多いと思います。

 

しかし、このワークは、脳の使い方に影響していくものなので、HSPの特性がその脳にあるのであれば、刺激に対する反応を変えていき、疲れもたまらない方向に持っていけるのです。このワークは、HSPの生きづらさに対しての、革新的な新しいアプローチだと感じています。