【15回レッスンを受けて下さった方の感想です。長野県にお住まいのため、体験レッスンのみ対面で行い、その後は全てオンラインレッスンで受講して頂きました。旦那様が四年前に脳梗塞をされ、右半身に麻痺と失語症を抱えながら生活しておられる30代のご夫婦です。】

 

<30代女性/医療関係従事者>

<30代男性/アーティスト(脳梗塞による右片麻痺、失語症あり)>

 

 

〇どのようなきっかけでアレクサンダーテクニークのレッスンを受けましたか?

【妻】

 4年程前に、重度の障害児•者に座位保持装置、遊び(主に姿勢保持の道具)を提供している方に、ATの事を教えて頂きました。ご自分の腰痛の改善にATが役立ったと話して下さったと記憶しています。そして、『ひとりでできるアレクサンダー•テクニーク』ジェレミーチャンス著 を紹介して頂きました。当時は、何となく「これだ!」と思う何かがあったのですが、本を読んでも、よく意味が分からず、放置していました。

 

 今年の1月、この「何となく、これだ!」と思った自分の想いに無視せずに従おうと思い、まずはATを体験してみることにしました。本の中で、「自分にあった先生を探しましょう」とあったので、インターネットで検索し、何となく自分に合いそうだと感じたのがアキさんでした。まず、体験をしに、長野から東京へ向かいました。アキさんのレッスンを体験したら、これは継続したい!と思いました。インターネットでレッスンをして頂けるとのことで、有り難く、継続する事が出来ています。

 

 アキさんの「何となく生きづらい」、「他人目に自分がどう映るか気になる」、「自分の体なのに、あまりしっくりこない」などの体験が、私のこれまでの人生でも重なる部分があり、すごく共感した記憶があります。

 

 また、夫が4年前に脳梗塞をし、自分の体も含めて、夫も自分の体と向き合うきっかけになれば、と思ったことも理由の一つでした。

 

【夫】

 どんなものかは全く分からないけど、奥さんが始めたから、レッスンを受け始めました。

 

〇レッスンを受けてみて、どのような変化を体験しましたか?

【妻】

 レッスンのたびに、アキさんに出して頂く宿題は、初期の2ヶ月くらいは、朝晩の2回やり、そのうち朝の10分程になりましたが、ほぼ毎日二人で続けています。

 

 日々の中で、夫が、着替えの度、日記や文字の練習をする度に、このワークの基本である「How easy is my neck? (首はどれくらい楽だろうか?)」という質問を口ずさんでいるので、私もふと、「How easy is my neck?」と問いかけるきっかけをもらっています。

 今年の1月から始めて、15回のレッスンを受けましたが、ここにきて、日常の中で、「How easy is my neck?」と問う事がすごく多くなりました

 

 レッスンを受け始めて間もない頃、「ドアを開けるという行為をするたびに、自分に気づく」という宿題が出ました。最初の頃は「ドアを開ける」という行為を早くやりたくて仕方がないようで、行為の前に「How easy is my neck?」と問いかけをするのすら嫌で、その後引き続き2回ほど宿題として出ましたが、やるのも嫌だし、問いかけもするのもやっぱり嫌でした。しかし、今月は、日常の中で止まれる自分がいて、問いかけもする自分がいて、そして、その行為が嫌じゃない!丁寧な動きができている自分がとても心地よいと感じています。

 

【夫】

 病気をして、自分が色々なことをどう感じているか?という事をあまり考えた事がありませんでしたが、少しずつ分かるようになってきました。

 

 リハビリなどでは、一方的に「あなたの身体は今、こうこう、こうなってますから、これをする必要があります。こう動かしましょう。」と、自分の意志に関わらず、勝手に身体を動かされてきた感じがありますが、こちらのレッスンでは、まず「いま、どんな感じがしますか?」と聞かれることが多く、初めて、自分の身体の状態に自分で注意を向けるという体験をしました。

 

〇レッスンを受ける前と後では、自分の生活、人生がどのように変わったかを教えて下さい。

【妻】

•苦手な人の前で、思考がフリーズしやすかったけれど、以前よりは、自分 が自分の中で留まっていられる感が出て来た。

 

•「文字を丁寧に書く」といった課題は、まだ心地よく出来ないけれど、ドアを開ける時の自分が、以前よりスローな動きで、丁寧にドアを開けられている感があり、とても心地よい。

 

•「How easy is my neck?」の問いかけに対し、EASE(楽さ)を感じ、そのEASEに何が起きるのかな?と優しく見守る感覚は、「自分の感覚を信じる」=「自分を信じる」といったことなのかな?ということに、今月気付いた。

 

•これまでは、リハビリの仕事をしている事が邪魔をしているようで、「EASE とは体幹の安定でしょ?」「EASEは下腹部のインナーマッスル辺りに感じられるはず!」と「決めつける」自分がいた気がする。まだまだではあるが、EASEを見守りながら、行動し始めている自分を感じている。

 

【夫】

 脳梗塞の後遺症として、失語症を抱えており、話す時には、言葉をまず頭の中で選び、それから言葉を表出する、という二つの作業がありますが、そのどちらの作業も、前よりスムーズに出来るようになりました。

 

 また、着替えや、お仏壇に御線香をあげたりする作業の中で、「How easy is my neck?(首はどれくらい楽だろうか?)」と聞いてから動くことが習慣になりました。動く前に考えることで、動きが楽になっています。

 

《補足》講師から見た変化:お会いした当初は、言葉を一言発するのにも身体の緊張を伴っていたようでしたが、次第にそれが少なくなり、とても自然に声が出てくるようになりました。また、麻痺が残る右側より、いつも使っている左の肩の緊張が見られましたが、宿題を続けるうちに、両肩が同じように楽そうに見えるようになりました。最初の頃は、レッスン中の何もしていない時に(例えば奥様がお話しされている最中など)、身体の揺れ(左右に揺れたり、頭をぐるっと回すなど)がかなり見られましたが、それがぴったりとなくなりました。

 

 

〇講師の教え方、レッスンの内容などで印象に残っている点があれば教えて下さい。

 

【妻】

•決めつけず、「それもOKだし、これもOK」というアキさんのスタンスが、私にはとても心地良いです。私は、すぐ決めつけてしまう癖があるので。

 

•レッスンのたびに、「習慣に入ってしまう」「実験する」「3Easy Questions」などのキーワードを中心としながら、色々な角度からやエクササイズを教えて下さいますが、その都度その都度、「これいつも言われてるな」と思いながらも、すごく有り難い気持ちで、凄く充実した時間を過ごせています。

 

【夫】

•「こうしなさい」といわれて、従う、といったスタイルではなく、「どう感じているのか?」というアキさんのスタイルが、いい。

 

〇レッスンを受けようか迷っている方へのアドバイスがあれば、お願いします。

【妻】

•このレッスンでは、自分がどう感じているかを見られるようになる、凄く繊細なエクササイズを学びます。それは、体というツールを通じて、心を観察していく作業のように感じられます。そして、自分の心身といかに上手く付き合っていくか、について学ぶことが出来ます。

 

•筋トレをして、翌日に筋肉痛になる、といった感じにはいかないと思います。私の場合は、数ヶ月単位でじわじわと良さを実感しています。腑に落ちるまでは時間がかかる気がします。

 

•自分の不調に対し「誰か治して!」といった受け身の方にはなかなか受け入れにくいかもしれません。